最近の研究成果

What's New 2001, 2002, 2003, 2004, 2006, 2007, 2008, 2009, 2010, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017
        2005: 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12


2005年12月


27日


  米国、イリノイ工科大学のJai Prakash先生をお迎えしてオープンセミナーを開催しました。Prakash先生はアメリカ電気化学会(ECS)のエネルギー部門の議長もされている先生で、リチウム電池や燃料電池の研究を専門としています。

  今回は「リチウムイオン電池をハイブリッド車に適用するために要求される大型化および高出力化のための、電池系のシミュレーションおよび熱暴走のメカニズム」に関して非常に興味深い話を聞くことが
できました。

研究室からは

田畑誠一郎: 「コロイド結晶鋳型法を用いた逆オパール構造を持つ炭素材料の合成とその電極特性」

関志朗:「高信頼性・安全性を有する大型リチウム電池構築のための高分子固体電解質およびイオン液体の利用」

の2人がプレゼンをしました。白熱したそして有意義な議論ができたのではと思っています。夜は研究室の忘年会にも参加して頂きました。


International Chemical Congress of Pacific Basin Societies(Pacifichem) 2005
15日〜20日
於:Honolulu, Hawaii, USA

参加者:徳田浩之、渡邉正義、都築誠二(産総研)

 PPCに引き続いて、ホノルルでPacifichemが開催されました。これは環太平洋地域の化学会が連合して 5年おきに開催している学会です。参加人数は数万人規模の巨大学会です。研究室からは、ポスドクの徳田くんと、渡邉、そして共同研究パートナーである産総研、都築先生の 3人が「イオン液体」のシンポジウムで発表して来ました。 特に、徳田くんは良い発表をして好評だったと感じました。




18日

口頭発表

"Magnitude and Directionality of Interaction in Ion Pairs of Ionic Liquids: Relationship with Ionic Conductivity"

発表者:都築誠二



"Ionicity of Room Temperature Ionic Liquids: Parameters Controlling Physicochemical Properties"

発表者:徳田浩之



"Ion Gels Prepared by In-situ Radical Polymerization of Vinyl Monomers in Ionic Liquids and Their Characterization as New Polymer Electrolytes"

発表者:渡邉正義





Pacific Polymer Conference(PPC)- IX
11日〜14日
於:Maui, Hawaii, USA

参加者:渡邉正義

 2年おきに開かれているPacific Polymer Conferenceに渡邉が招待されて参加してきました。今回は米国のお世話で、マウイ島で開催されました。写真のようなビーチに誘惑されずに勉強してきました。参加者数は 400名程度でした。次回は日本の担当で神戸で開催される予定です。


13日

招待講演

"Design of Li+-Conducting Polymer Electrolytes and Their Electrochemical Interfaces"

発表者:渡邉正義

14日

招待講演

"Ionic Liquids and Polymers: A New Combination for New Materials"

発表者:渡邉正義





文部科学省科学研究費補助金 特定領域研究
「ブレイクスルーを生み出す次世代アクチュエータ研究」 第2回公開シンポジウム
1日・2日
於:岡山大学
参加者:本田崇・小久保尚

小久保先生と本田君が特定研究「アクチュエータ」の公開シンポジウムに参加しました。小久保先生が研究内容の口頭発表、本田君がアクチュエータのデモンストレーションをしました。機械系の研究者が多いためか、我々のアクチュエータ材料に多くの関心が集まり、本田君は八面六臂の活躍でした。


2日

口頭発表

イオン液体を包括させた高分子イオンゲルアクチュエータ材料の開発

発表者:小久保尚























































 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 
2005年11月





河合塾から、高校生や大学生が大学や研究室を選択するためのガイダンス資料として出版されている「学問前線 2006」に研究室が紹介されました。高校生のうちから我々の研究室を目指して大学に来てくれる学生が現れることを夢見ています。













第51回ポーラログラフィーおよび電気分析化学討論会
26日〜27日
於:中央大学 理工学部 後楽園キャンパス
発表者:津田遼平


26日

ポスター発表

レドックス活性末端を有するポリエーテル系感温性高分子の水溶液中における相転移と レドックス応答:分子構造の影響

発表者:津田遼平



第37回溶融塩化学討論会
24日〜25日
於:慶応大学日吉キャンパス来往舎
発表者:徳田浩之


24日

口頭発表

イオン液体の構造と物理化学現象

発表者:徳田浩之



第46回電池討論会
16日〜18日
於:名古屋国際会議場
発表者:齋藤陽介、関志朗、徳田浩之


16日

口頭発表

四級アンモニウム系イオン液体を用いたリチウム二次電池の開発 (T)二次電池用電解質としての特性検討

発表者:関志朗

リチウム塩デザインによる電解質の機能化

発表者:徳田浩之


逆オパール構造を有する炭素材料の作製とその電気化学特性

発表者:齋藤陽介


5日(土)
常盤祭特別企画
学際プロジェクト・オープンラボ企画第1回
「未来環境」

参加者:中本博文、石橋伸章、大石 新

 屋台ばかりが目立つ中、学生の視点で工学研究院の学際プロジェクトを一般に紹介、議論する硬派企画「未来環境」に研究室のイオン液体燃料電池の研究を行っている学生が参加しました。
我々の研究室が参加する以下のプロジェクトを一般の人たちに分かり易く説明し、また他プロジェクトの方々からも思いがけない意見を頂きました。

「持続可能社会を担う水素エネルギー横浜プロジェクト」
  21世紀に入り、持続的成長を可能にするクリーンエネルギーシステムの構築は大きな課題です。中でも水素エネルギーシステムに寄せられる期待は大きく、これまでの横浜国立大学で得られた成果を引き継ぎ、持続的成長を可能にする水素エネルギー社会実現のため工学研究院の研究者を結集して実施しています。

参加協力した学生諸君、お疲れさまでした。
中本君なかなか格好良かったですよ。





2日(水)
 ドイツ、Fraunhofer研究所のPopall先生を迎えて、オープンセミナーを行ないました。
Popall先生は「ORMOCER」という登録名称を獲得しているゾルゲル法で作成される 有機・無機ハイブリッド膜を各種、光学デバイスや電気化学デバイスに応用する研究を展開しています。
 当研究室の研究テーマともオーバーラップするポイントが多く、今回は特に電解質、電極界面など、電気化学デバイスに関する研究をしている学生にとって、有意義なディスカッションの場となりました。 今回の機会が初めての英語口頭発表になる学生もいましたが皆、堂々としていました。








  
 


 
  今回が学会デビューとなった四年生の津田君。ポスターも会心の出来栄えです。
  これで卒論もバッチリ(?)

 

 

 

 

 

 

 

 


 
 規則的に多孔構造が配列した、逆オパール型電極の特性に関して発表する齋藤君。 会場は大入りでした。























 

 

 

 



 
Popall先生と研究室メンバーで記念撮影。Popall先生、どうもありがとうございました。




2005年10月

21・22日
Gel Sympo 2005に合わせて来日されていた、Toronto大学のKumacheva先生と、研究室の有志でゼミを行ないました。
  Kumacheva先生は高分子を用いたナノ界面の構築や、機能性微粒子の創製、バイオテクノロジー(胚性肝細胞の培養用界面)など幅広い分野でご活躍される先生です。先生は我々学生一人一人のプレゼンテーションを真剣に聞いてくださり、熱心にディスカッションに乗ってくださいました。サイエンスに対する情熱と、興味の持ち方、その姿勢を見るにつけ、先生の精力的なご活躍とご業績を納得することができました。
 22日には研究室の有志とKumacheva先生のご夫妻で鎌倉見学に行ってきました。ご夫妻は非常に仲睦まじく、鎌倉の一日を楽しんでいただけたことと思います。

  Kumacheva先生、どうもありがとうございました。

















Gel Sympo 2005: Fundamentals and Bio-science
15日〜18日

於:北海道大学 カンファレンスホール
発表者:渡邉正義、上木岳士、上野和英、井上沙耶香、戒能さやか



ゲル研究の第一線でご活躍される先生方が一堂に会して、興味深いご講演をされました。ポスターセッションでは学生たちも数多くの有名な先生方と活発な議論をすることができました。また、北海道では本場ならではのおいしい食べ物をいただきました。




16日


ポスター発表

Temperature Response of Thermo-sensitive Polyether Grafted onto Gold Substrate
発表者:井上沙耶香

Thermo-Sensitivity of Polymers and Polymer Gels in Ionic Liquids
発表者:上木岳士


Electrochromism of Structurally-Colored Gels
発表者:上野和英


Synthesis and Properties of Water-soluble Redox Block Copolymers Having Thermo-sensitive Segments
発表者:戒能さやか




18日


口頭発表
Novel Polymer Actuators Based on Polymer Gels Containing Ionic Liquids
発表者:渡邉正義

2005年9月
The 56th Annual Meeting of the International Society of Electrochemistry (ISE)
25日〜30日
於:釜山、韓国
発表者:渡邉正義、今林慎一郎、田畑誠一郎、本田 崇

この会議に合わせて、黄 善貞、そして李玄周さんも我々に会いに来てくれました。



27日


招待講演

Design of Polymer Electrolytes and Electrochemical Interfaces
発表者:渡邉正義

ポスター発表

Effect of Carbon Electrode Materials on the Performance of EDLC Actuators
Based on Ion Gel Electrolytes
発表者:本田崇



29日


口頭発表

Electrocatalytic Reaction of Glucose Oxidase with Phenothiazine Mediators
in Room Temperature Ionic Liquid/Water Mixtures
発表者:今林慎一郎

ポスター発表

Electrochemical Properties of Inverse Opal Carbon
発表者:田畑誠一郎



23-24日:4th International Fuel Cell Workshop 2005
場所:甲府冨士屋ホテル

24日(土)

ポスター発表

Ion-gels prepared by incorporation of protic ionic liquids in porous polymer membranes as anhydrous proton conducting electrolytes
発表者:石橋伸章

20-22日:第54回高分子討論会
場所:山形大学
発表者:渡邉正義、川野竜司、徳田浩之、上木岳士、上野和英、本田 崇

21日(水)

招待講演


イオン液体およびイオンゲルを用いた機能の創り込みの化学
発表者:渡邉正義


口頭発表

高いイオン伝導性と迅速な電極/電解質界面電子移動反応の実現に向けた高分子固体電解質デザイン
発表者:徳田浩之

イオン液体の構造-物性相関と有機電解液への展開
発表者:徳田浩之

構造色を変化させるエレクトロクロミックゲルの創製と機能
発表者:上野和英

イオン液体を溶媒に用いた温度応答性ゲルの創製
発表者:上木岳士


22日(木)

口頭発表

イオン液体ポリマーを用いた色素増感太陽電池とその電荷輸送
発表者:川野竜司

イオン液体をゲル化したイオンゲルを用いた大気下作動アクチュエータの特性に及ぼす炭素電極作製法の検討
発表者:本田崇

12-15日:11th Kyushu International Symposium on Physical Organic Chemistry
場所:九州大学

13日

招待講演

Physicochemical Properties of Ionic Liquids and Their Role in Electrochemistry and Electrochemical Devices
発表者:渡邉正義

8-9日:2005年電気化学秋季大会
場所:千葉大学 西千葉キャンパス
発表者:渡邉正義、今林慎一郎、川野竜司、徳田浩之、中段直孝、本田 崇

9日(金)

特別講演


イオン液体・イオンゲルの機能化と電気化学
発表者:渡邉正義


口頭発表


金属-感熱応答性ブロックコポリマーコンポジットの相転移挙動とレドックス特性
発表者:今林慎一郎

イオン液体中におけるヨウ素レドックスカップルの特異的電荷輸送
発表者:川野竜司

イオン液体の構造-物性相関と有機電解液への展開
発表者:徳田浩之

片末端にフェノチアジンを有するポリエーテル系感温性高分子の相分離によるレドックス応答の変化
発表者:中段直孝

イオン液体をゲル化したイオンゲルを用いた大気下作動アクチュエータの特性に及ぼす炭素電極作製法の検討
発表者:本田崇


 
  研究室有志とKumachevaご夫妻、鶴岡八幡宮にて。時折、小雨のぱらつくあいにくの天気 でしたが、日本独特の文化に触れられたことと思います。この日は七五三のお祝いでお参り に来ている親子連れが多く、着物を着ている子供たちを、ご夫妻は興味深そうに眺めていまし た。
 
 ふれ愛観音と、ご満悦のKumacheva先生。研究の話をしているとき、先生は迫力を感じるほ どですが、こんなにかわいらしい一面も持っておいでです。



 
 (左)カナダ・Toronto大学のKumacheva教授と議論する上木君
 (右)コロイド結晶ゲルのパイオニアであるアメリカ・Pittsburgh大学のAsher教授に研究内容を 説明する上野君

 
 (左)アメリカ・チバヴィジョンのVogt博士に研究内容を説明する戒能さん。Vogt博士はチバガ イギー時代、本学知能物理学科の水口教授の同僚だったとのことでした。
 (右) フランス・Pascal中央研究所のDe Kepper教授らと議論する井上さん

 
 イオンゲルを用いた新規アクチュエータ(ロボットハンド)に関して研究成果を発表する渡邉先 生

 
 (左)ジンギスカンの有名店「だるま」の前にて。開店前にも長蛇の列ができていました。(右) ランチには最近流行のスープカレーを。

 

 
 (右)学会の遠足で新羅の古都、慶州に行きました。ユネスコの世界遺産にも登録さ
 れている「佛國寺」の入り口で記念写真。
 (左)韓国国立科学技術研究院 若手研究員の皆さんと

  
 (左)ポスターを聞きに来てくれた英国サザンプトン大学のPhilip Bartlett教授と一
 緒に田畑君もご満悦。Bartlett教授はバイオ電子移動の研究で有名。研究室のGOxハ
 イブリッドの研究でも論文を引用している先生。ISEの副会長でもある。
 
 
 学会のBanquetで挨拶する今回のISE会議のチェアマン、Hasuck Kimソウル大学
 教授。


















発表ポスターを前にGMの研究者とディスカッションをする石橋君(左)
TOYOTAの燃料電池車を前に(右)

 
















熱帯魚の体色変化は構造色のエレクトロクロミズムと研
究の背景を説明する上野君

研究推進委員会講演会のポスターは上野君の自作


イオン液体中の高分子および高分子ゲルの相変化を説明
する上木君


イオンゲルを用いた大気下低電圧駆動アクチュエータの
研究を説明する本田君

 

 

 

 

2005年8月
7日(日)〜9日(火):ゲルワークショップイン箱根「ゲル研究の夢を語ろう ―ファンダメンタルズから応用まで―」
於:箱根 ホテル箱根アカデミー

毎年恒例のゲルワークショップが、今年は箱根で開催されました。今回は初の試みとして、学生主体でワークショップの企画・運営を行いました(慶應義塾大学 川口研究室、横浜国立大学 渡邉・今林研究室)。高分子ゲルの基礎から応用に関する様々な講演を聞き、ポスター発表は有意義なディスカッションの場となりました。また、毎晩遅くまで行われた懇親会では同年代の学生や、著名な先生方と親交を深めることができ、多くの刺激を受けました。

発表者:上木岳士、井上沙耶香、上野和英、伊藤直紀、戒能さやか、柿川浩志

7日

ポスター発表


「コロイド結晶を鋳型とした逆オパール型ポリスチレンの調製と光学特性」
発表者:伊藤直紀

「イオン性構造色ゲルの光学特性と体積変化挙動」
発表者:上野和英

「イオン液体を溶媒に用いた高分子ゲルの創製」
発表者:上木岳士

「新規ポリエーテル系感温性高分子の末端チオール化による金基板への固定化とその表面物性」
発表者:柿川浩志

8日(月)

ポスター発表

「新規感温性高分子を含むレドックス活性水溶性高分子の合成とその水溶液特性」
発表者:戒能さやか

「金基板上に固定化したポリエーテル系感温性高分子の温度応答性」
発表者:井上沙耶香


当研究室の色素増感太陽電池の研究成果が日経サイエンス8月号に掲載されました。 イオン液体型高分子を用いることで、太陽電池の全固体化が可能になり、信頼性、耐久性、生産性に優れた太陽電池への道を拓いたという内容です。この研究成果は5月下旬に行われた高分子学会でも発表しました。

3日(水):横浜国立大学ナノミクロプロジェクト「ナノテクノロジー・シンポジウム」
於:横浜国立大学中央図書館メディアホール

発表者:渡邉正義、田畑誠一郎、上野和英、本田 崇

口頭発表
「ナノミクロプロジェクト ―ケミカルグループの状況―」
発表者:渡邉正義

ポスター発表

「逆オパール構造を有するナノ炭素材料の作製とその機能化」
発表者:田畑誠一郎

「イオン液体を用いた低電圧・大気下作動アクチュエータの創製」
発表者:本田崇

「構造色を変化させるエレクトロクロミックゲルの光学特性」
発表者:上野和英


慶應義塾大学 川口研究室の皆さんと


大涌谷で寿命が延びると言われている温泉玉子を食べました。
硫化水素ガスと卵殻に含まれる鉄分の影響で卵殻が黒くなっています。

 


「まずは消費電力が少ない腕時計用が実用化の第一歩になるだろう」
と川野竜司博士は話す。

 

 

2005年7月
28日(木)

本学工学研究院学際プロジェクト「持続可能社会を担う水素エネルギー横浜プロジェクト」の研究発表会が教育文化ホールで開催されました。 学内プロジェクトの成果を広く学内外の方々に知って頂くのが目的で、学外からも多くの参加者がありました。

口頭発表

イオン液体・イオンゲルを用いたクリーンエネルギー材料の創製
発表者:渡邉正義

ポスター発表

酸―塩基型イオン液体の非水系燃料電池用電解質としての特性とその固体膜化への展開
発表者:松岡秀幸

18日(月)

「海の日」の祝日でしたが、有志が集まり、アラバマ大学Rogers教授をお迎えして研究室セミナーを行いました。ポスドクによる口頭発表、大学院生によるポスター発表 によって各自の研究内容を紹介し、議論して頂きました。初めての英語発表となった 院生もいましたが、良い経験になったようです。夜は学生コンパにも参加して頂きま した。





16日(土)
研究室の有志が、前日のイオン液体研究会に参加したアラバマ大学Rogers教授、息子 のBill君、ソルベントイノベーション社のHilgerさんを鎌倉観光に連れて行きまし た。とても暑い一日でしたが、3人とも初めての日本文化に触れてご満悦でした。










15日:2005年第1回イオン液体研究会
場所:横浜国立大学教育文化ホール
本学教育文化ホールにて「2005年第1回イオン液体研究会」が開催されました。今回は2人の海外からの招待講演者をお呼びし、また文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「イオン液体の科学」が採択されたのを受け、西川恵子千葉大教授(領域代表)からの領域説明もありました。また初めて行ったポスターセッションでは、イオン液体を用いた太陽電池のデモや、イオン液体サンプルの配布などもあり、大盛況でした。当日の参加者は200名と過去最高で、主催者としてはうれしい悲鳴を上げました。また、夕方から行った懇親会では、昼間の 暑さを忘れてノドを潤しました。



ポスター発表


プロトン伝導性イオン液体含浸膜を用いた非水系プロトン伝導膜の評価とPEFCへの適用
発表者:石橋伸章

イオン液体をゲル化させた大気化作動アクチュエータの特性に及ぼす電極炭素材料の影響
発表者:本田崇

イオン液体型高分子を用いた色素増感型太陽電池の作成
発表者:下澤博信

イオン液体と高分子の相互作用及びその利用
発表者:上木岳士

イオン液体の構造と物性
発表者:徳田浩之

3-8日:3rd International Conference on Materials for Advanced Technologies (ICMAT)
場所:シンガポール
発表者:渡邉正義、田畑誠一郎、上野和英

6日(水)


ポスター発表

Synthesis of Inverse Opal Carbon Materials and Characterization of Their Electrochemical Properties
発表者:田畑誠一郎

Electrochemically Induced Dynamic Optical Properties of Soft Photonic-Band-Gap Gels having Ionizable Groups
発表者:上野和英

8日(金)

招待講演

Brørnsted Acid-Base Ionic Liquids and Their Ion Gels as Novel Electrolytes for Fuel Cells Non-humidifying Conditions
発表者:渡邉正義

2日(土)
大学院の中間報告会が教育文化ホールで開かれ、M2、D2、D3の学生が研究進捗状況を ポスターにて発表しました。博士進学予定の上野君は口頭発表も行いました。その結果、
上野和英 君(M2)
松岡秀幸 君(M2)
が優秀発表者に選ばれました。



研究室コンパの最後にRogers先生、Bill君を囲んで



BASF AGのDr. Maaseの講演、BASF社をはじめとして
イオン液体を用いた工業プロセスの実用化の現状が紹介された。


大盛況のポスターセッションの一駒


シンガポールの顔として有名な「マーライオン」。大きく綺麗になりました。
 

2005年6月
24日(金)  
イオン液体国際会議のあと、スイス、ローザンヌ市にあるスイス連邦工科大学 (EPFL)のGraetzel教授の研究室を訪問し、イオン液体やこれを用いた色素増感太陽 電池に関する我々の研究を紹介し、議論してきました。

19-22日:1st International Congress on Ionic Liquids
場所:ザルツブルグ(オーストリア)
発表者:渡邉正義、松井浩志(フジクラ)、川野竜司

20日(月)


招待講演

Nanocomposite Ion-Gel Electrolyte for Dye−Sensitized Solar Cells
発表者:松井浩志(フジクラ・研究室との共同研究の成果を発表)

21日(火)


ポスター発表

Anomaly of Charge Transport of an Iodide/Tri-iodide Redox Couple in an Ionic Liquid
発表者:川野竜司

22日(水)


招待講演

Physicochemical properties of ionic liquids and their role in electrochemistry and electrochemical devices
発表者:渡邉正義

13-14日:第7回日本化学会化学電池材料研究会
場所:日本化学会館、東京

14日(火)


口頭発表

高いイオン伝導性と迅速な電極/電解質界面電子移動反応の実現に向けた高分子固体電解質デザイン
発表者:徳田浩之
EPFLにも招待され、講演を行ってきました。

EPFLのポスドクの村上君と旧交を温めました。


会議が開かれたザルツブルグは日本語で「塩の城」という意味で市内に大きな岩塩採掘場がある。第1回目のIonic Liquidの国際会議の開催地として選んだセンスはさすが。モーツアルトの生誕地としても、ミュージカル「サウンドオブミュージック」の ドレミの歌の舞台としても有名なきれいな町でした。


初めての海外招待講演をこなすフジクラ・松井さん。会場も立派でしたが発表も好評で多くの質問がでました。

2005年5月
研究室の色素増感太陽電池の研究成果が、日経産業新聞5月17日号に掲載されました。
イオン液体型高分子を用いることで、太陽電池の全固体化が可能になり、信頼性、耐久性、生産性に優れた太陽電池への道を拓いたという内容です。この成果は、5月25日− 27日にパシフィコ横浜で開かれる高分子学会で発表(27日)されました。

25-27日:第54回高分子学会年次大会
場所:パシフィコ横浜

発表者:川野竜司、田畑誠一郎、上木岳士、松原一喜、石橋伸章、井上沙耶香、上野和英、齋藤洋介、本田崇、伊藤直紀、戒能さやか、柿川浩志、下澤博信、渡辺雅人


25日(水)

口頭発表

光応答性ポーラスNIPAゲルの創製とその光学特性の評価
発表者:松原一喜

ポスター発表

新規ポリエーテル系感温性高分子の末端チオール化による金基板への固定化とその表面物性
発表者:柿川浩志

単結晶性コロイド結晶膜を鋳型に用いた逆オパール型ポーラスポリスチレンの光学的性質
発表者:伊藤直紀

高分子前駆体を用いた逆オパール型難黒鉛化炭素材料の作製と電極/電解質界面のナノ構造制御
発表者:田畑誠一郎

新規四級ホウ素系リチウムイオン液体の合成と物性評価
発表者:渡辺雅人

プロトン伝導性イオン液体含浸膜を用いた非水系プロトン伝導膜の評価とPEFC への応用
発表者:石橋伸章

イオン液体をゲル化したイオンゲルを用いた大気下作動アクチュエータの特性に及ぼす電極炭素材料の影響
発表者:本田崇

イオン液体型高分子を用いた完全固体型色素増感太陽電池
発表者:下澤博信


26日(木)


口頭発表

逆オパール構造を有する炭素材料の作成とそのリチウムイオン吸蔵・放出挙動
発表者:齋藤陽介

金基板上に固定化したポリエーテル系感温性高分子の温度応答性
発表者:井上沙耶香

ポスター発表

新規感温性高分子を含むレドックス活性水溶性ブロックコポリマーの合成とその溶液特性
発表者:戒能さやか

イオン液体と高分子の相互作用と機能
発表者:上木岳士

電場応答性構造色ゲルの光学特性
発表者:上野和英


27日(金)

口頭発表

イオン液体型ポリマーを電解質に用いた色素増感太陽電池
発表者: 川野竜司

9-12日:The 5th Asian Conference on Electrochemistry at Shanghai, China

発表者:渡邉正義、田畑誠一郎


招待講演

Ion Gels Prepared by in situ Radical Polymerization of Vinyl Monomers in Ionic Liquids and Their Use as Electrolytes for New Electrochemical Actuators
発表者:渡邉正義


口頭発表

Preparation of Inverse Opal Carbon Materials and Characterization of Their Electrochemical
Properties
発表者:田畑 誠一郎


数年振りに中国を訪問しました。また、上海は初めての訪問でした。学会は上海師範 大学で熱烈歓迎の元、開催されました(写真1)。中国の先生たちの発表の多くは、自信に満 ちたもので、また学生達はこの学会を楽しみにしていたらしく熱心に質問していました。

中国訪問は、その度にその発展の速さに驚かされます。写真2の高層ビル群は、新興発展地区の写真です。これらすべてのビルが1990年以降に建設されたということです。

中国のある教授とお話したところ「1949年に中華人民共和国が建国されて以来、この15年間を中国人として最も誇りに思う。」との事でした。町の印象も東京や横浜とほとんど 変わりません。
少なくとも上海に関しては「改革開放路線」まっしぐらという感じで、活気に溢れていました。
今後どのように中国そして中国の人たち付き合っていくかは、我々にとって重要な問題と感じました。

帰国時に市内から空港までリニアモーターカーに乗り、431km/hを体験して来ました (写真3)。

 
 
 

写真1: 学会会場

写真2: 新興発展地区

写真3: リニアモーターカー

2005年4月
22-23日
毎年恒例のゼミ合宿が南足柄で行われました。学部生は初めての研究発表でしたが、皆堂々と発表していました。写真は横浜から約70km先の南足柄の合宿所までなぜか走って向かう本田君。彼の行動が学部生に勇気と希望を与えた。

  6日(水)
イオン液体研究会の講演会が東京農工大学であり、Queen's University of Belfastの Ken Seddon 教授から「イオン液体の最近の世界動向とQUILLの戦略」と題したお話を 伺いました。研究室からも希望者が参加しました。 夕方からSeddon先生を夕食会にご招待し、井の頭公園での「Cherry Blossom Walk (写真参照)」ののち、吉祥寺の有名な焼鳥屋さんで「Yakitori Dinner」を楽しみました。 Seddon先生の旺盛な食欲から、精力的な活躍と立派な体型を納得することができました。


1-3日:電気化学会第72回大会
場所:熊本大学工学部

発表者:Lee Hyunjoo、川野竜司、田畑誠一郎、上野和英、佐藤彰洋、本田崇、松岡秀幸、高松安史


1日(金)

口頭発表

構造色を変化させるエレクトロクロミズムゲルの提案
発表者:上野和英


イオン液体をゲル化したイオンゲルを用いた大気下作動アクチュエータの特性に及ぼす電極炭素材料の影響
発表者:本田 崇


Novel room temperature lithium ionic liquids and their transport properties
発表者:Lee Hyunjoo


コロイド結晶を用いて作成した逆オパール型難黒鉛化炭素材料の電極特性
発表者:田畑誠一郎


ポスター発表

逆オパール型炭素材料を用いた電極/電解質界面のナノ構造制御
発表者:田畑誠一郎


3日(日)

口頭発表

逆オパール型難黒鉛化炭素電極の電気化学特性
発表者:田畑誠一郎


酸-塩基型イオン液体の非水系燃料電池用電解質としての特性とその固体膜化への展開
発表者:松岡秀幸


非水系プロトン伝導体のプロトン伝導挙動と電極反応の解析
発表者:高松安史


色素増感太陽電池に適したイオン液体構造の提案
発表者:佐藤彰洋


イオン液体型高分子固体電解質を用いた色素増感太陽電池の作成と評価
発表者:川野竜司

2005年3月
26日(土)
第2回渡邉・今林研究室同窓会が催されました。 卒業生、在校生合わせて50名以上が参加され、大いに盛り上がりました。同窓会の模様は「同窓会通信」に掲載しておきます。

6日〜10日
アメリカ、カリフォルニア州、サンディエゴ市で開かれた "12th International Symposium on Smart Structures and Materials"のなか"Electroactive Polymer Actuators and Devices (EAPAD)"の会議に渡邉が招待され研究室のアクチュエータ関連の発表をしてきました。

発表題目:Proposal of New Actuators using Ion Gels Driven at Low-Voltage under Atmospheric Conditions

この分野は研究室としても新しい分野であり、世界の関連研究者と親しくなれたのは大きな成果でした。

2日:卒業研究発表会
発表者:伊藤直紀、戒能さやか、柿川浩志、下澤博信、高松安史、竹内一真、渡邉雅人

口頭発表

コロイド結晶テンプレート法を用いた逆オパール型ポリスチレンの調製と光学特性
発表者:伊藤直紀


新規感温性高分子を含む水溶性ブロック共重合体の合成
発表者:戒能さやか


金基板に修飾した新規ポリエーテル系感温性高分子単分子膜の温度変化による相転移挙動
発表者:柿川浩志


イオン液体型高分子を用いた完全固体色素増感太陽電池の作製
発表者:下澤博信


イミダゾールを非水系キャリヤーとするプロトン伝導体の導電挙動
発表者:高松安史


プロトン伝導性イオン液体/白金電極界面における水素酸化と酸素還元反応
発表者:竹内一真


パーフルオロアルキル基を有する新規四級ホウ酸エステル型リチウムイオン液体の合成と物性
発表者:渡邉雅人
 
会議のイベントで、高分子アクチュエータでできた人工筋肉と腕相撲をする地元高校生のPanna Felsonさん。腕相撲は人工筋肉よりやはり人間の方が強く、Pannaさんの勝利。
 
EAPADのChairman、Jet Propulsion 研究所のBar-Cohen博士から表彰を受けるPannaさん。
 
 
 

2005年2月
15-16日:修士論文発表会
発表者:黄 善貞、小倉教弘、清水すみれ、菖蒲川 仁、南條さやか、松原一喜、松山千鶴

16日(水)

口頭発表

新規リチウムスルホンイミド型モノマーの創製とそれを用いたシングルイオン伝導性高分子固体電解質
発表者:黄 善貞


リチウムイオン液体の合成とイオン伝導機構およびこれを用いた固体電解質の検討
発表者:菖蒲川 仁


イオン液体を相溶化したイオンゲルの新規低電圧大気下駆動アクチュエーターへの展開
発表者:南條さやか


イオン液体中でのヨウ素レドックス対の電気化学と色素増感太陽電池への応用
発表者:松山千鶴


ポリエーテル系感温性高分子をセグメントに含む水溶性ブロック共重合体の溶液挙動
発表者:小倉教弘


二段階鋳型法を用いた高分子ゲル微粒子及びその集合体の創製と特性
発表者:清水すみれ


光応答性ポーラスゲルの創製及びその光学特性の評価
発表者:松原一喜

1日:博士論文公聴会
イオン液体およびイオン液体型電解質における電荷輸送の化学
発表者:川野竜司
 

2005年1月
21-22日:富士裾野21世紀フォーラム
場所:富士教育研修所
発表者:渡邉正義、田畑誠一郎、南條さやか

21日

ポスター発表

コロイド結晶テンプレート法を用いた逆オパール構造を持つ炭素材料とその機能
発表者:田畑誠一郎

イオンゲルを用いた新規低電圧大気下駆動アクチュエータの創製
発表者:南條さやか

22日

口頭発表

ポリマーイオニクスとナノ構造材料の接点
発表者:渡邉正義


田畑君のポスター発表が進歩賞を受賞しました。
おめでとうございます。

12-13日:第16会高分子ゲル研究討論会
場所:東京大学山上会館
発表者:上木岳士、上野和英

12日

ポスター発表

電圧印加によるポーラスゲルの光学特性の制御」 発表者:上野和英

13日

口頭発表

イオン液体中におけるPNIPAの溶解挙動及び感温性イオンゲルの創製
発表者:上木岳士


上野君のポスター発表が優秀発表賞を受賞しました。
おめでとうございます。


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