教授 渡邉正義

Masayoshi WATANABE

 

 

横浜国立大学教授
(大学院工学研究院機能の創生部門分子の機能分野)
1954年12月20日神奈川県生まれ、県立希望ヶ丘高校卒業後、早稲田大学理工学部応用化学科へ、78年卒業後、82年大学院理工学研究科博士課程中退。

 

 

学位論文のテーマ 
Studies on Electrically Conducting Polymers with Electronic and Ionic Carriers
(1983年、早稲田大学、工学博士)

職歴 
1982年上智大学助手(理工学部化学科)に採用され、88-90年米国ノースカロライナ大学研究員、92年横浜国立大学講師(工学部物質工学科)、助教授を経て98年教授(2001年より改組により大学院工学研究院)、99年 – 02年 東京大学大学院工学系研究科客員教授を併任。

現在のおもな研究テーマ 

[1] 高分子イオニクスに関する研究

イオン液体やイオン伝導性高分子(リチウム系、プロトン系、電子輸送系など)の開発と物性評価・導電機構の検討、これを電解質とした(固体)電気化学系や電気化学機能界面の構築、 高分子中における酸化還元錯体間の電子移動反応の解析、リチウムポリマー電池、燃料電池、太陽電池、ソフトアクチュエータへ適用するための分子設計の手法。

[2] ナノマテリアルに関する研究

(1) コロイド結晶鋳型法を用いた多孔質材料の創製と機能評価、具体的には電気化学的刺激に応答する多孔質ゲルの構造色変化、多孔質炭素材料の電極への適用。(2) イオン液体中における高分子の相転移挙動の解析。(3) レドックス活性基を有する(感温性)高分子の電気化学的挙動の解析、金基板上における(感温性)高分子の固定化と表面物性解析。

発表論文 (論文リストへ)
原著論文 約350報、総説・著書など 約100報

研究体制
研究室のメンバーが目線をすえる先は「環境に配慮した持続的な発展が可能な社会を実現し、健康で快適な生活を送るための科学や技術」。そのために有機・高分子物質を用いて新しいエネルギー変換系や化学情報変換系を実現する事を目指して、イオンを中心に電子や光を操る材料システムやデバイス、それにnmオーダーの構造を巧みに造り制御するナノ構造材料を二本柱に研究を進めています。研究室は渡邉(教授)、今林(助教授)、小久保(助手)、博士研究員、および秘書(古谷・渡辺)のスタッフの元、快適に様々な研究に取り組める環境が整っています。学生たちも自分の研究テーマに誇りと自信を持ち、活発な研究活動を展開しています。研究室には常に30名以上の学生や博士研究員が在籍する個性豊かな集団です。学部生には基本的にマンツーマンで上級生が指導する形をとっていますが、大学院生には自主性を重んじて研究に取り組んでもらっています。週に2回行われる研究室ゼミでは、活発な議論を交わす事で、各自の持つ知識の体系化に役立てています。また、研究活動は学内に留まることなく、国内外の種々の大学、研究所、企業との交流を深め知見を広める事により、一研究者のみならず一人の人間としても成長できる研究体制を目指しています。

お世話になった先生・影響を強く受けた先生 
篠原 功名誉教授(早稲田大学)、緒方直哉名誉教授(上智大学、千歳科学技術大学)、Royce W. Murray教授(米国ノースカロライナ大学)、C. Austen Angell教授(米国アリゾナ州立大学)

信 条 研究・教育を楽しむ

趣 味 体を動かすこと、おいしいお酒・食事とその器、楽しい会話

最近考えていること 
「研究は人」:研究は人そのもの、学生を育て一緒に研究を楽しむ。「研究はわれわれに与えられた自由」:研究は自由そのもの、しかし能力以上の研究はできない。「研究は興味の紡ぎ糸」:興味の糸をつなげて紡いで独自の領域を拓く。

所属学会
日本化学会、高分子学会、電気化学会、American Chemical Society、The Electrochemical Society